厨房のレイアウトの考え方 No.1
今回は下膳~洗浄について書いて行きたいと思います。
下膳~洗浄は飲食店において、1番ボトルネックになりやすいポジションです。
調理スペースを確保する為に、面積を狭められ、いざ開店してみると、洗浄ラインの前には下げた食器がずらりと並び、その食器を置く場所すらない。。
このような光景をよく目にします。
衛生的にも良くない光景です。
洗浄ラインのレイアウトは、自動洗浄機を導入する場合、「ソイルドテーブル」「食器洗浄機」「クリーンテテーブル」
この三つに分けられます。
直線型・L型・コの字型などメジャーなものがあります。
最近はY型なども導入する店もチラホラあります。
汚れた食器の汚れをソイルドシンクで軽くとり、食器洗浄機で洗浄し、クリーンテーブルで乾燥させます
保健所の指導により洗浄ラインには2槽のシンクが必要となります。
オペレーションの内容としては
ホールスタッフ(お客さんの場合も)が下膳まで食器を持ってくる
↓
ごみを分別し食器を選別する
↓
ラッキング
↓
洗浄
↓
乾燥
↓
保管
もちろんシンプルで作業動線が良いレイアウトはもちろんですが、私が特に心がけている事は
1.ゴミ箱の設置スペースと下げ膳スペース
2.ラック収納スペース
3.洗浄後の食器仮置きスペース
この③点です。
①私は基本的にホールスタッフがごみの分別と食器の選別をする事を念頭に置きます。これにより洗い場の従業員の負担は 大きく軽減されます。
また、このオペレーションによりホールスタッフへの意識がお客様のテーブルから食器を下げる時、その行動は自然と効率の良いものになります。
②ラックは種類・色を分ける事により作業の効率化をはかり、衛生的な洗浄を助けてくれます。
シルバー用・グラス用・大皿用・小皿用など細かく分ける事により少ない回数で効果的に食器を洗浄する事が出来ます。
そして、そのラックは衛生的で出し入れしやすい場所で保管する必要があります。
大きな洗浄ラインの場合は、クリーンテーブルからソイルドテーブルへ毎回移す必要も出てきます。
このような事を考慮すると、ラックシェルフなどの形状へも配慮がなされるべきだと考えます。
③洗い終わった食器を保管する作業は人員としては居ないのが現状ではないでしょうか?
洗い場の方が、ヒマをみて運ぶ、もしくは食器が足らなくなった盛り付けの従業員が取りに来る。このような感じの飲食店が多いように思います。
そして、気を抜くとそこにどんどん溜まっていきます。
最近の飲食店は動線なども意識し、最低600mmくらいの通路幅を取っています。私がよく導入するのはモービルラック・モービルテーブルです。
大量に簡単に運べるのが魅力で、安価なものもあり、とても便利です。まだ、使用されていない店舗では一度購入される事をお勧めします。
また、これに付随して、食器洗浄機選びが重要な問題となります。
たとえば5秒で終わるすごく性能が良い食器洗浄機があってもラッキングに1分かかれば、その能力は生かせません。
洗浄機の能力の選び方については別の記事で紹介したいと思いますので、そちらも参考にしてください。
2008年12月9日火曜日
2008年12月8日月曜日
冷蔵・冷凍ストック容量の計算
厨房内の冷蔵・冷凍ストック容量の計算の仕方
厨房を作る上で必要な知識・経験のひとつに、冷蔵・冷凍のストック量計算があります。
これは、業種・調理方法・サーブ形式によって違います。また、仕入れのスパン、企業、料理人の考え方によって大きく左右されるものです。
私たちは、お客様の声を聞きながら、ベストのストック量を提案出来るようにいつも心がけています。
ストック量計算のミスによってもたらされるデメリットをあげてみます
ストック量が多い
・イニシャルコストの増大(器具・設備)
・過剰な仕入れによる鮮度の低下
・エネルギーコストの上昇
・器具の故障などによるランニングコストの上昇
ストック量が少ない
・販売の機会損失
・オペレーション上の不都合
上記を見て気づく方もいらっしゃると思いますが、ストック量は多いよりも少ない方が基本的には無難です。
私たちは、ギリギリ足りる量より少しだけ多い容量を提案しています。
しかし、 私たちはいつも、厨房レイアウトを提案する時、「備えあれば憂いなし」という料理人の考え方に出くわします。
ストック容量が多い事・少ない事。ビジネスとして、この二つを比べた時、実はストック量が多い事は質的に料理人・企業の向上心を奪ってしまします。
つまりストック量は少なめの方が良いのです
皆さん、いつも「冷蔵庫が少ない」ってぼやいていませんか?!?!
私が思うに、飲食業界がビジネスである以上、十分過ぎるストックは経営者・料理人・従業員の向上心・想像力を邪魔するものなのです。
たとえば、私が設計した厨房で、通常の考えられる範囲の2/3のストック量で運営しているカフェがあります。
少ないストックの中で、仕入れ・仕込みを工夫し運営しています。
このお店は出店した時点で、イニシャルコストが低く、他店よりもランニングコストが低い=損益分岐点が低いのです。
私の知ってる限りでは、この店は利益を上げています。


厨房を作る上で必要な知識・経験のひとつに、冷蔵・冷凍のストック量計算があります。
これは、業種・調理方法・サーブ形式によって違います。また、仕入れのスパン、企業、料理人の考え方によって大きく左右されるものです。
私たちは、お客様の声を聞きながら、ベストのストック量を提案出来るようにいつも心がけています。
ストック量計算のミスによってもたらされるデメリットをあげてみます
ストック量が多い
・イニシャルコストの増大(器具・設備)
・過剰な仕入れによる鮮度の低下
・エネルギーコストの上昇
・器具の故障などによるランニングコストの上昇
ストック量が少ない
・販売の機会損失
・オペレーション上の不都合
上記を見て気づく方もいらっしゃると思いますが、ストック量は多いよりも少ない方が基本的には無難です。
私たちは、ギリギリ足りる量より少しだけ多い容量を提案しています。
しかし、 私たちはいつも、厨房レイアウトを提案する時、「備えあれば憂いなし」という料理人の考え方に出くわします。
ストック容量が多い事・少ない事。ビジネスとして、この二つを比べた時、実はストック量が多い事は質的に料理人・企業の向上心を奪ってしまします。
つまりストック量は少なめの方が良いのです
皆さん、いつも「冷蔵庫が少ない」ってぼやいていませんか?!?!
私が思うに、飲食業界がビジネスである以上、十分過ぎるストックは経営者・料理人・従業員の向上心・想像力を邪魔するものなのです。
たとえば、私が設計した厨房で、通常の考えられる範囲の2/3のストック量で運営しているカフェがあります。
少ないストックの中で、仕入れ・仕込みを工夫し運営しています。
このお店は出店した時点で、イニシャルコストが低く、他店よりもランニングコストが低い=損益分岐点が低いのです。
私の知ってる限りでは、この店は利益を上げています。
傍目から見たら流行っていないと思われるかも知れませんが、ビジネスとして成り立っているのです。
冷蔵庫を一台余計に入れたらどのくらいランニングコストがかかるかご存知ですか?
1200×600の台下冷蔵庫を例に挙げてみましょう。
1台あたり電力は少なく見積もってo.15kw/hです。もちろん冷蔵庫は24時間365日稼動ですので計算すると、この冷蔵庫1台あたり
1680円/月=20160円/年
になります。
イニシャルコストが約22万円+電気代が年に2万円
プロの観点からすると、この24万円の利益を上げるためにどれだけの努力が必要かわかりますよね??
一度、自分のお店のストック量を見直してはいかがですか?
冷蔵庫の電源を消して作業台+収納として使っているお店もたくさんありますよ
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