2008年12月9日火曜日

厨房レイアウトの考え方 「下膳~洗浄」

厨房のレイアウトの考え方 No.1


今回は下膳~洗浄について書いて行きたいと思います。


下膳~洗浄は飲食店において、1番ボトルネックになりやすいポジションです。

調理スペースを確保する為に、面積を狭められ、いざ開店してみると、洗浄ラインの前には下げた食器がずらりと並び、その食器を置く場所すらない。。 

このような光景をよく目にします。

衛生的にも良くない光景です。


洗浄ラインのレイアウトは、自動洗浄機を導入する場合、「ソイルドテーブル」「食器洗浄機」「クリーンテテーブル」

この三つに分けられます。

直線型・L型・コの字型などメジャーなものがあります。

最近はY型なども導入する店もチラホラあります。



汚れた食器の汚れをソイルドシンクで軽くとり、食器洗浄機で洗浄し、クリーンテーブルで乾燥させます

保健所の指導により洗浄ラインには2槽のシンクが必要となります。

オペレーションの内容としては

ホールスタッフ(お客さんの場合も)が下膳まで食器を持ってくる

ごみを分別し食器を選別する

ラッキング

洗浄

乾燥

保管


もちろんシンプルで作業動線が良いレイアウトはもちろんですが、私が特に心がけている事は

1.ゴミ箱の設置スペースと下げ膳スペース
2.ラック収納スペース
3.洗浄後の食器仮置きスペース

この③点です。

①私は基本的にホールスタッフがごみの分別と食器の選別をする事を念頭に置きます。これにより洗い場の従業員の負担は    大きく軽減されます。
また、このオペレーションによりホールスタッフへの意識がお客様のテーブルから食器を下げる時、その行動は自然と効率の良いものになります。


②ラックは種類・色を分ける事により作業の効率化をはかり、衛生的な洗浄を助けてくれます。
シルバー用・グラス用・大皿用・小皿用など細かく分ける事により少ない回数で効果的に食器を洗浄する事が出来ます。
そして、そのラックは衛生的で出し入れしやすい場所で保管する必要があります。
大きな洗浄ラインの場合は、クリーンテーブルからソイルドテーブルへ毎回移す必要も出てきます。
このような事を考慮すると、ラックシェルフなどの形状へも配慮がなされるべきだと考えます。

③洗い終わった食器を保管する作業は人員としては居ないのが現状ではないでしょうか?
洗い場の方が、ヒマをみて運ぶ、もしくは食器が足らなくなった盛り付けの従業員が取りに来る。このような感じの飲食店が多いように思います。
そして、気を抜くとそこにどんどん溜まっていきます。

最近の飲食店は動線なども意識し、最低600mmくらいの通路幅を取っています。私がよく導入するのはモービルラック・モービルテーブルです。

大量に簡単に運べるのが魅力で、安価なものもあり、とても便利です。まだ、使用されていない店舗では一度購入される事をお勧めします。

また、これに付随して、食器洗浄機選びが重要な問題となります。
たとえば5秒で終わるすごく性能が良い食器洗浄機があってもラッキングに1分かかれば、その能力は生かせません。

洗浄機の能力の選び方については別の記事で紹介したいと思いますので、そちらも参考にしてください。


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